ゴッサムシティの怪奇! 犬溶接マンの衝撃
「Dogwelder」(犬溶接マン)という言葉の力と直球な外見にノックアウトされた。
とにかく以下の記事でビジュアルを目の当たりにしてもらわないことには話が始まらない。
犬溶接マンはMARVELと並ぶアメコミ界のメジャーレーベル、DCコミックから出版されている『Hitman』に登場するヒーロー(らしい)。
作家であり翻訳家、海法紀光による解説が詳しい。
一発ネタで終わりそうなキャラなのに、チームの一員として準レギュラー的に登場するというのが驚き。どんな活躍を見せてくれるんだろうか(とりあえずバーナーが圧倒的な凶器かつ犬が要らなそうだけど……)。というかセクション8はどんな経緯で結成されたんだ。
「概念武装系ヒーロー」という言葉で語られているけれど、こういう能力バトルの強引な解釈は燃える。
「酔って酒瓶で相手を殴る能力」→「物理攻撃無効の相手も殴れる!」的な(基本ルールを個々のカードの能力で上書き可能なTCGに似た快感?)。
バットマンが守る街、ゴッサムシティを舞台に使えるのはDCコミックの強みだよなぁ。「ベーシックなヒーローがいる裏でキワモノの面子が……」という話を描くに当たって、世界観の構築や説明を大幅に省略できる。
(アメコミは作品の権利を個人ではなく会社が管理するのが一般的なので、「X-MEN VS スパイダーマン」みたいな、いわゆるクロスオーバー作品が多数出版されている。映画化で有名になった『アベンジャーズ』もその一例)
iPadアプリで電子版が購入できるシステムが整っているのも大手レーベルのメリットか。
近年アメコミ原作映画が好調な影響か、ありがたいことに邦訳が次々と発売されているので、勢いに任せた犬溶接マン活躍エピソードの翻訳に期待したい。
- 作者: Garth Ennis,John McCrea
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イカすドット絵とデフォルメイラストを描いている人がいたので貼っておく。
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「日本のマンガに比べてアメコミはすごい」みたいな突然の他ジャンルdisが目に入ったりもするけれど、まあ国産マンガも負けちゃあいないよね。
『キン肉マンII世』に登場するスウェーデン代表の超人、バリアフリーマンは伊達じゃない(若者ボディと老人ボディ、2体の超人が合体した姿。「建築デザイン的な意味合いでのバリアフリーと老人介護を混同しているのでは……?」と疑念を抱かずにはいられない)。
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さておき便乗。重厚なアメコミに興味がある方には歴史的傑作『ウォッチメン』がオススメ。
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ヒーローものに限らなければ、上質なサスペンス『フロム・ヘル』や、マンガの影響が昇華されたエンタメ『スコット・ピルグリム』も非常に面白い。
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ついでに紹介。投票期間は10月15日〜11月11日。ノミネート作品一覧はこちら→■。
米沢嘉博記念図書館と京都国際マンガミュージアムにてノミネート作品を全て展示。期間中は自由に閲覧可能とのこと。詳細は公式サイトから。
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(2013年5月31日追記)
祝! 『HITMAN』邦訳決定!
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エンターブレインの編集者、F田氏は『ログ・ホライズン』『ニンジャスレイヤー』の書籍化担当者でもあり、今回も良い仕事ぶりに感謝したい。
「第四の壁」の超越でおなじみ、メタ視点ヒーロー、デッドプールの邦訳も非常に楽しみ。『デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』は小学館集英社プロダクションより今秋発売予定。