「The JOJOLands」連載開始

 荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険』の第9部にあたる「The JOJOLands」(ザ・ジョジョランズ)の第1話が、ウルトラジャンプ2023年3月号(2023年2月17日発売)に掲載された。

 ジョジョでは部によって主人公が異なるが、今度の舞台はハワイ。「これはひとりの少年が亜熱帯の島々で大富豪になっていく物語――」という宣言で幕を開ける。

 第1話としてはかなり面白かった。警官に理不尽に絡まれるシチュエーションとその打開、ジョディオ・ジョースターの境遇や価値観から周囲の人間の紹介につなぎ、ミッションに突入していく。
 テーマと密接なキーワードは「仕組み(メカニズム)」。モノローグの「今はまだ目に見えない」「姿・形」といった部分が、冒頭のスタンドの説明と重ねられていることに読み返していて気が付いた。信用によるコミュニティ内の立ち位置が例として提示される現時点では、第8部で描かれた「人間社会でマジョリティから外れた存在」との関連性に考えが引き寄せられる。
 ボスの指令によりスタンド使いのチームで犯罪行為に走るので、第5部(イタリアのギャング)を連想するのは必然。この先どう転がっていくのか……。
 主人公のスタンド名「11月の雨(ノーベンバー・レイン)」を見て、元ネタがぴんと来ないのは音楽に疎いから何ということもないが、ピエール手塚がラテン語由来で9番目といった話をしているのを聞き、そこを自力で拾えなかったのは悔しく思った。
 第297回「ジョジョランズ1話感想、将来の悩み」【人生思考囲い】 - YouTube

 とにかく、毎月ジョジョを読める体制が再スタートを切ったのがうれしい。