シスプリRePure 春歌(平松禎史担当回)が浴衣赤面可愛い


 アニメ「シスプリRePure」キャラクターズパートの春歌がとても可愛かった。

作品概要

 『シスター・プリンセス RePure』は2002年に放送されたアニメ。シリーズの通称は「シスプリ」で、12人の妹が登場するインパクトで知っている人も多いはず。
 本作は二部構成で、前半はストーリーズパート。後半のキャラクターズパートでは12人の個別のエピソードが描かれている。


 今回取り上げるのはキャラクターズパート第7話『春歌』(原作サブタイトル「揺れる想いを短冊に……」)。
 絵コンテ・演出・作画監督を担当するのは平松禎史GAINAXをメインに活躍するアニメーターで、自分がよく名前を出すのは『トップをねらえ2!』第3話での絵コンテ・演出。

浴衣×赤面=最高

 七夕のお祭りで、めったに会えなかった自分と兄との関係を織姫と彦星に重ねて……というお話。
 浴衣を着るシーンの所作がとても良い。帯を巻く動作など一連の流れに見惚れてしまう中、想い人と会うに当たっての「おめかしする女の子」感にもぐっとくる。決して扇情的ではない……が、しかし、うなじがあらわになる瞬間は生唾を飲み込まざるを得ない。
 着付けが終わり鏡を見つめ、「ぽっ」と頬を赤らめるカットを見て「勝った!」と思った(誰が何にだ)。赤面は強い。かしこまった口調でお固いイメージを抱いていたところに、それまでなかった満面の笑みを見せてくれたので、そのギャップもあるだろう。
 「浴衣×赤面」で早々に大満足の心持ちとなったが、それからも趣の異なる頬の染め方が2カットもあってテンション上がる上がる。


 リアル妹がいる影響で妹キャラ……正確には「お兄ちゃん」という呼び方がどうにも苦手だが、春歌は(12人の差別化で)「兄君さま」と呼ぶため、いつもの抵抗感が生じなかったのは助かった。


 「この女の子可愛いな」というスイッチが入ると大体のカットが魅力的な表情に見えてくる。とはいえ、そもそも平松禎史の画風が好きだという点は大きい。キャラクターズのオープニングでは12人が順番に映し出されて、各話で作画監督が異なるためキャラデザにはブレがあるのだけど、春歌はツッコミ待ちなくらいに別人だった。悪く言えば「浮いている」ことになるが、個人的にはむしろ大歓迎。
 短冊を結ぶカットでは椅子に片膝を付いていて、脚のラインがとてもフェティッシュに感じられた。あそこは平松禎史の趣味だと信じている。


 正味8分ほどの映像で、すっかり春歌に心を奪われてしまった。キャラの予備知識なんて全くなくてこれだから素晴らしいというほかない(もしくは自分の嗜好が極端)。
 コンパクトに切り取られてインパクトのある映像が好きなので、本作のTVアニメとしては特殊な制作スタイルはとてもありがたいものだった。

本人が語る演出意図

 上手・下手は意識していなかった。マンガを読む際には視線誘導とセットで常に頭の片隅にあるが、映像作品はまだまだ分析的に見るのに慣れていない。
 岡崎律子の曲はとても印象的。歌と合わせたシチュエーションで、心地良い余韻と共に終幕となる。
 リンク先の描き下ろし春歌もすごく可愛い。