ウルトラジャンプ特別付録 単行本未収録作品の小冊子

 ウルトラジャンプ2009年11月号(10月19日発売)の特別付録は、「お宝ウルトラジャンプ ―コミックス未収録作品集―」。
 ウルトラジャンプ創刊10周年記念企画のひとつ。本誌に掲載された作品の中から、2009年10月時点で単行本未収録の作品が選出されている。サイズや紙質はアフタヌーン四季賞の小冊子と同様。以下、収録作品一覧。括弧内は初出。


 『天上天下』番外編はてっきり単行本に収録されているものと思っていた。
 三輪士郎はこれがデビュー作。絵にこなれていない印象はあるが、コマ割りの感覚は今と共通するものがあり、そういう意味で面白かった。
 伊藤悠の代表作は『皇国の守護者』と言っていいはず。主としてプロットの魅力、言い換えれば原作サイドの仕事が評価されている作品だと思うけれど、作画の迫力も相当なものがあった。今回収録されなかった列車の読み切りはどこかで補完してもらえるんだろうか。
 『CLOTH ROAD』もきっちり単行本にまとめてほしいところ。
 今井神、いつもながらの面白さなようでいて結構違う。似たパターンのツッコミでテンポを作っている感じ。読み切り故に笑いの配分が多くなっていることも拍車をかけている。単純な天丼に笑ってしまった。
 ゴツボ×リュウジだけ妙に浮いている。作品の内容ではなく、ウルジャンへの馴染みという点で。
 『GOGO☆HEAVEN』は単行本を買っておくべきだった。どこかに美品が潜んでいたりしないかな。
 村田蓮爾は今月号の表紙も描いている。昔から絵は何となく見覚えがあって、robotをきっかけに名前を覚えたっけ。

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 創刊10周年記念特別読切、第4弾は武井宏之、脚本:御上裕真『ユンボル -JUMBOR-』。
 ジャンプで即打ち切られた『重機人間ユンボル』がまさかの復活。「とても並の工事力じゃねえ」「オレの工事はまだ終わっちゃいなかった…」「てめーの道は/てめーで工事(つく)るってな…!」など、センスを感じさせる台詞が素敵。『機巧童子ULTIMO』も好きだけど個人的にはユンボルを読みたい。スタン・リーもそう長いこと企画を続けたがらないだろうから、一段落したら是非ウルジャンかスクエアで。

ウルトラジャンプ2009年11月号p172,6コマ目)
 先割れスプーンに過敏に反応してしまうのはGAINAXOVAフリクリ』の影響。しかしこれは先割れと呼んでいいものか。


 第5弾は寺田克也『西遊奇伝大猿王』。
 フルカラー8P。寺田克也はマンガをしっかり読んだことがなかったので良い機会だった。来年の春までに単行本2巻が出るとのこと。


 11月19日発売の次号には第6弾、石黒正数ジャスティス・ジャスト』が掲載予定。
 個人的に今回の企画の大本命。ウルジャンを意識したのかそうでもないのか、予告の文言が気になった。元アシスタントのツナミノユウと同時掲載になるので、巻末コメントに注目しておこう。