オトナファミ2008年8月号(NO.13)「NEXTブレイク漫画ランキングBEST50」
書店アンケートを実施した2008年5月初旬の時点で単行本3巻以下、以下続刊の作品が対象。上位10作品は以下の通り。
『聖☆おにいさん』はmixiのマンガ系コミュニティでやたらと名前を見掛ける。書店の平積み具合や雑誌の広告数、またインタビューが増えたことなどから納得の1位。意外だったのは中村光が福満しげゆき『生活』をオススメしていたこと。
『ヒャッコ』は読んでいてとても愉快。アニメ化ってことでどんどん売れてほしい。でもアニメは全く観る気なし。
『よんでますよ、アザゼルさん。』が3位かー。自分が思っていたよりずっと注目度が高いようで驚いた。
『群青学舎』は「面白いとは思うけど、雑誌を購読してるから単行本で買わなくてもいいかな…」という位置。
兄弟愛には実感が湧かないし宇宙には大してロマンを感じないけど、『宇宙兄弟』は主人公の人柄に惹かれる。
『3月のライオン』は題材が将棋なせいで女性の食い付きが良くないのでは、というのは無用な心配かな。
ヤングサンデー休刊が迫ってきたけど、『とめはねっ!』はどうなるんだろう。サンデーに移籍希望。
普段甘ーい恋愛物はあまり読まないので『キスよりも早く』はなかなかに新鮮。
オノ・ナツメ作品では、少し前からモーニング2で始まった『COPPERS』も要注目。
『SKET DANCE』は、部室での掛合いがメインの話や時折ミスリードを狙ってくる構成が良い。一見ジャンプに合わないようでいて映えていると思う。ただ掲載順位が低迷しているのが不安。ジャンプでこれほどまでに「打ち切らないで下さい!」と思った作品は初めてかも。あと今週ピロウズの名前が出ていて妙にうれしかった。
11位以下にも注目作品が多い中、福満しげゆき『僕の小規模な生活』(18位)、佐原ミズ『マイガール』(33位)、植芝理一『謎の彼女X』(34位)のランクインは素直に喜んだ。山名沢湖『つぶらら』が入っていないのは残念。皆川亮二の作品で、『ADAMAS』が22位なのに『PEACE MAKER』がランク外なのが謎。小玉ユキ『坂道のアポロン』(12位)がこの位置に来ることを想定できてない辺り、まだまだ少女マンガ業界に疎い。磯谷友紀『本屋の森のあかり』(23位)は随分前にチェックしたような気がするけどすっかり忘れていて現在捜索中。杉山小弥花『当世白浪気質』(47位)は1巻発売当初からずっと捜索中。
同じくオトナファミの企画に関して、興味深かった記事。
人気だとか知名度というには段階があります。「漫画好きが誰もが知っている漫画」でも、「多くの人は知らない」ものなのです。
一言で「マンガ好き」と言っても十人十色なので、「マンガ好きには有名だろうけど〜」みたいなことを書こうとして思い止まることがたまにある。マンガ好きの中でも、雑誌やジャンルを問わず幅広く読んだり、マンガの情報を積極的にチェックするような人を「マンガ読み」と呼んで区別するのが適当だと思っているんだけど、明確に定義付けするほど堅い話をしてる訳じゃないし、定義を明示しないと意図も伝わらないしで結局使ってない。
また、自分が普段チェックしているサイトや掲示板でよく名前が挙がっている作品を、マンガ関係のネット全体でメジャーだと勘違いしないように注意しないといけないな、と思う(自分の中で一時期、武富健治『鈴木先生』はマンガ読みなら当然知ってるだろう、みたいな認識があった)。
「(書店としては)人気作の更なる販促の方が優先順位上なんじゃないか」「そういう(非漫画好きな)層が漫画を買うからこそ漫画文化の強さがある」という意見には全く同意。一応自分がマンガに関して書くときは、ライトなマンガ好きの方にも手に取ってもらえれば良いな、という意識のつもり。