『トップをねらえ!』感想
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2000/11/25
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 81回
- この商品を含むブログ (77件) を見る
ワープ航法が確立したSF世界で強大な宇宙怪獣との戦いを描くロボットアニメ。OVAで全6話。庵野秀明監督、GAINAX制作。
ウラシマ効果を設定に盛り込んでいることがこの作品の要点。作戦行動中に時間制限のプレッシャーが増大する点でなるほどと思い、「同じ時を生きる」というテーマがくり返し提示される中でうまいものだと感心した。
メインのロボット、ガンバスターが腕組み姿で登場する様が良い。戦闘はもっと破天荒なものを想像していた。サイズや規模の大きさの描写は当然あるが、ほんの少し物足りなさを感じたのは確か。とはいえ観返したら何だかんだでテンション上がった。特にスーパーイナズマキック。
涙ぐみながら、「でもここにBGMがなかったら一歩引いた心境で観てるだろうな」というシーンがいくつかあった。感情を揺さぶる音楽が脳に蓄積されたという点でも観た意義を感じる。
映像の観点から何か得られるものがあれば、という意識で視聴に望んだが、この節穴に特筆すべき発見はできなかった。
新科学講座の監督、脚本、絵コンテ、演出、原画を鶴巻和哉が担当していた(脚本は庵野秀明と共同)。初監督作品らしい。OPアニメに摩砂雪、作画に貞本義行などそうそうたるメンバー。絵コンテ、設定の樋口真嗣は、『ローレライ』での実写監督のイメージが強い。原作、脚本の岡田斗司夫は「ああそういえば」といった印象。作画監督補にうるし原智志の名前を見つけて驚いた。Wikipediaでそもそもアニメーターだったと知る。
以下、気になった点をメモ代わりに記述。ネタバレ注意。
OPでガンバスターが登場しないのが意外。本編を観て納得。
コーチとかおねえさまとか、『エースをねらえ』に代表される当時のスポ根要素が色濃い。「トゥシューズに画鋲が!」的なシーンまで。
ロボットの訓練で腕立て伏せはまだ判らないでもないが、タイヤを引いて走っているのはどうなんだ。
本編と全く違うキャラデザのEDが印象的。
ユング・フロイトというネーミングに失笑。でもモビーディックは気にならなかった。最早ベタだからか。ユングの髪型はガンダムのキャラっぽいと感じた。
OVAが2話ごとに収録されているため、3話と4話の次回予告を続けて観ることになる。かなりの違和感。
風呂場のシーン、乳首が完全解禁でびびる。しかも尺が長い。サービスカットは別に要らないが、ありがたがっていた過去の自分のことを考えると一概に否定できない。
ガンバスターが強い理由が説明されていない。光子魚雷が通用しない敵をバスターコレダーで撃破されたら、何らかの理由を求めてしまう。
ラストまで画面が白黒の6話。コーチの墓前のシーンが終わってもまだモノトーンなので、「もしやDVD再生機に問題が…」という疑念がしばらく頭の片隅に。
合唱を含むクラシック曲が流れると、おそらく違うと判っていながらエヴァとの関連性を考えてしまう。
ヱルトリウムにイルカがいて軽く困惑。科学講座で解説があった。
ラストの「オカエリナサイ」は、帰還する時刻をどうやって割り出したんだろうと野暮な突っ込みが浮かんで素直に感動できなかった。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
映像特典『グッドモーニング沖女!』の協力にシャフトの名前が。
ビデオ予告映像でのスタッフ紹介がエヴァのタイトル風(黒背景に明朝体)。
はてなキーワードに「オタク向けアニメの最高傑作」の記述。主観的かつ恣意的すぎる。