『ミスト』感想

 

ミスト [DVD]

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 フランク・ダラボン監督。2007年アメリカ公開。
 原作はスティーブン・キング『霧』。深い霧に覆われたスーパーマーケットからとある要因で出られなくなった人々が、正常な判断力を失っていく。


 詳細は知らないまでも、散々な評判だという認識はあった。twitterでマコトハジメ(@makoto_hajime)さんの「集団が狂気に走る映画」という話題に食いつき、オススメを尋ねたところ本作を紹介してもらったので観た。
 おぼろげな予告編の記憶を元に抱いていたイメージとは全くの別物だった。TSUTAYAではサスペンス、原作はホラー小説に分類されているが、そのどちらとも違ったジャンルだということは、SFX処理された映像の雰囲気ですぐに判ると思う。酔っていて途中寝てしまったため、目をそむけたくなるシーンがあるのに見返す羽目に。
 混乱した群集の人心を掌握する人物の言動に対し、やけに苛立ってしまった。そういう「駒」だと割り切っているつもりだったにもかかわらず。例え負のベクトルでも、キャラクターに感情を動かされたことに意味はある(本当にどうでもいい作品だったら腹も立たない)。とはいえ「根拠のない非科学的な発言をするんじゃない!」という苛立ちなので、監督の意図には沿っていない可能性が高い。
 序盤『遊星からの物体X』のポスターが画面に映っていてにやり。細かいネタは大好きだが、映画関連はまだまだ疎い。CDのジャケットなんかは尚更。