海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』をリアルタイムで視聴

 


 海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』をリアルタイムで観た。


 説明不要とは思うが一応。『24』は24時間のストーリーが実際の時間通りに進行する。1話につき1時間、全24話構成。
 深夜0時から始まる劇中の時刻に合わせ、全話まとめて視聴した。放送時のCMカットで生じる差は各話ごとに調整。「いつか必ずこの方法で楽しむ」と何年も前から考えており、レンタル100円期間に背中を押されてついに実行に移せた。視聴の動機は主にWii428 〜封鎖された渋谷で〜』への影響度の確認、連続海外ドラマというレンタル業界における一大ジャンルの体験。


 リアルタイム進行なので、話に聞いていた通り、時刻に関する台詞が全て前振りとして機能するのが面白い。「あと1時間で到着する」「○○は7時開始だ」といった発言全てが重要。主役が延々と目まぐるしく行動する訳にもいかないので、並行して事件を展開させるなど脚本がよく練られている。
 ジャンルはサスペンス。突然事件に巻き込まれる展開で24話も飽きさせないのは難しいのではと思っていたが、当然ながらだれない工夫はされていた。状況によって取るべき行動、実行できる手段が変わってくる。活動が限られている序盤の深夜帯で主要人物を描き、朝や昼になってから自然に追加の人物が介入してくる構成もそのひとつ。
 個人的にサスペンスには完成度より意外性を重視する。大体の流れは読めたものの、いくつかは予想もしない展開が発生して驚かされたのでその辺りは満足。


 デジタル時計が定期的に画面に表示されるが、午後1時が「01:00」表記で脱力した。そこは絶対に「13:00」でなければいけない。DVDのメニューやディスクの盤面はきちんと「13:00」になっているのに…。


 電話での会話時などで、画面中に複数のショットを配置するレイアウトが頻繁に使われている。画面を左右に分割して人物AとBを対比させるといった定番の手法もあるが、3分割で「右半分:Aの顔アップ」「左上:Aの全身」「左下:B」のようなパターンが圧倒的に多い。単独の画面に同じ人物が異なる構図で収められている様が、マンガのコマを連想させた。
 ただし、『24』では分割された各画面が並行して同時に再生されているのに対し、マンガは読者の注目しているコマ内でしか時間が経過しない。この点は大きく異なる。


 428への影響について。428では次の時間帯に進む際に次回予告風のムービーが挿入され、プレイ意欲を掻き立てる良い演出として機能しているが、これは『24』での「引き」の重要性を取り入れたのかな、と思わせる(見る前から予想は付いていたけれど)。全体としては酷似しているというより、ドラマの良い要素を抽出して無理なくゲームに盛り込んでいるといった印象。


 『24』は楽しめたが、続編や他の流行っている海外ドラマへの視聴意欲が湧くほどではなかった。観たい映画はいくらでもあるのでそちらを優先する。テレビアニメにも言えることだが、話数(合計時間)が多いと手を出しにくい。


 リアルタイム視聴に関しては、疲れたの一言。まあ満足感のためにやったことなので後悔はしていない。