『ナバロンの要塞』

 第2次大戦中の1943年。イギリス軍は艦隊でギリシャに向かう必要があったが、エーゲ海のナバロン島にはドイツ軍が設置した要塞砲がある。砲台は洞窟に隠れているため上空からの爆撃はできない。そこで、断崖絶壁のため見張りが手薄な箇所に少数精鋭で上陸、崖を上って要塞へ向かい砲台を直接爆破する作戦が立案される。
 作戦の要の登山家、爆薬を扱う化学者、無線機を担う機械技師、殺しの達人など、プロフェッショナルがその能力を発揮して活躍する様はとても好き。手に汗を握る展開の連続だが、ハプニングの原因や状況が異なることによって緊張感の質が違うというか、メリハリがないと感じるようなことはなかった。