釣巻和『水面座高校文化祭』第1話の視線誘導の意図は何か

 5ページ目の吹き出しの配置は、林田さん(メガネ黒髪ロング)が2人の話を平行して聞いている様子が3コマ目で伝わりやすいものの、視線誘導がうまくいっていないように感じた。
 
 参考画像。3コマ目の吹き出しはコの字型に読んでいくのが正しい順番だが、2→3コマをつなぐ吹き出しをそのまま縦に追うと4コマ目まで進んでしまう。
 椎名軽穂は『君に届け』でページ全体を「デジタル数字の5の字」型に読ませる手法(中段は明らかに時間経過が左から右になっている)を度々使っている。その誘導は縦に並べた吹き出しによるものなので、自然に読み進められなかったのはその影響かもしれない。
 「釣巻和は○○という意図で吹き出しを配置している」という結論には至らなかったものの、メモ代わりに記事として残しておく。『くおんの森』を精読すれば何か判るかも。