『素晴らしき哉、人生!』

 広い世界に憧れながらも、小さな町で低所得者のことを考えた住宅ローン会社を経営する主人公。アパート経営で利益を得たい有力者からの圧力に耐えて奮闘するも、事件によって深い絶望に襲われある決意をする。監督はフランク・キャプラ
 チュンソフトのゲーム『街』を体験してから「何気ない行動や決断も他人、ひいては世界に影響を与えている」という思想に取り付かれているため、非現実的な存在が干渉してくる山場でいたく感動した。そのファンタジー要素を除いた図式、「地域住民に親身になって悪徳権力者に対抗する経営者の話」としても完成している点が肝要なのでは、と思った。Wikipediaによると、アメリカ映画協会が選ぶ「元気が出るアメリカ映画ベスト100」で1位にランクインしたのも納得。