シュリンクと1巻の見本誌について

 上記の記事と、それに対する意見を眺めて思ったこと。
 とらのあななどは、平積みされている作品の1巻の見本誌を用意して立ち読み可にしている。この制度は是非多くの書店に取り入れてほしい。販促はもちろん、集客効果も考えられる。下の記事によると、実際に売上げに影響が出る模様。

 近所に新刊の見本を置いている書店があるけど、「買う判断材料として中身を読みたい」かつ「途中から読むことに抵抗がない」という客は雑誌を読むのではないかと。
 「見本用の本を配るなどして1、2巻は各本屋でシュリンクを廃止するよう出版社から働きかけることはできないのか」という意見について。『オメガトライブキングダム』の1巻などには帯に「試し読み推奨。書店側はビニールをかけないで下さい」といったようなこと(細かい文面は失念)が書いてあったのを覚えている。ただ、近所の書店で見本誌を用意している所はなかった。
 マナーの悪い客は結構な問題。見本であることを明示しないと「シュリンクは破いてよし」と判断されるケースがあるようなので、透明のブックカバーをつけて見本と書かれたシールを表紙に貼るというような方法が必要なはず。
 「立ち読み客が邪魔」という意見については、「見本誌は動線の集中しそうな位置を避ける」「見本誌が固まらないように配置する(縦2×横5の既刊10巻の平積みに対して見本1冊ならそれほど混まないはず)」という地味な対処法しか思いつかない。
 「紐で縛られている雑誌も読めるように」という案については、やはり単行本より消耗品に近い雑誌では難しい気がする。雑誌による宣伝効果は確実にあると思うけど、単行本の売上との関係を数字で出さないと無理なのでは。
 最後に極めて個人的な意見。私は平積みされている新刊を一掴み取って小口を確認して、カバーのサイズがきっちり合っている物を選んで買うほど神経質なため、美品を求めてアマゾンでマンガを買うことはありません。シュリンクされてる新品でも「状態が悪いから他の店を探そう」と思ったりするような人間なので。極少数ながら、シュリンクされていた方が美品を探しやすいというメリットを感じている人もいるはず。