時計じかけのオレンジ

時計じかけのオレンジ [DVD]

時計じかけのオレンジ [DVD]

 英国では公開当初、青少年の犯罪率が上がったことで「犯罪奨励作品」のレッテルを貼られ、キューブリック自身が配給会社に掛け合い公開中止にさせたという作品。
 序盤の暴力描写は見ていて辛いものがあるけれど、近未来的な美術には目を見張るものがある。「人体実験」を経てからは何とも生々しく皮肉な展開。主人公にどういう感情を抱けば良いのか判らなくなった。アインシュタインの「死とはモーツアルトが聴けなくなることだ」という言葉を思い出す。愛する音楽が聴けないのは本当に哀しいと思う。