冬目景『イエスタデイをうたって』再開/冬絵展の感想

 ビジネスジャンプ6月1日発売号(No.13)にて、冬目景イエスタデイをうたって』が月イチでのシリーズ連載を再開した。表紙を飾り巻頭カラー。


 ファンにとっては風物詩、またこの季節が来たかといった心持ち。例年に比べると時期が遅く、情報が出てこなくて少し不安ではあった。いつも通りなら4、5回掲載されて次の年までおあずけだが果たして。単行本発売がいつになるか判らないので、掲載された号のみビージャンを買って手元に置いておくことにしている。7巻の続きから読めるので、単行本派の方も手に取ってみては。

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 『イエスタデイをうたって』の遅々とした進行状況だけを見て「あまり仕事をしていない作家」みたいな誤ったイメージを抱かれていることもあるようだ。並行して他の作品を描くのが常態化しているせいであって、決して少なくない月産ページ数でコンスタントに仕事をこなしていた(過去形なのは『ACONY』が終わってしまったから)。
 『マホロミ 時空建築幻視譚』はビッグコミックスピリッツ2011年20号と21・22合併号(4月18日・25日発売)に前後編として掲載された。次回は夏頃に登場とのこと。これまでの話数から、年内の単行本化に期待してもいいかもしれない。
 また、コミックバーズで連載していた『幻影博覧会』の最終巻となる4巻が6月24日に発売される。

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 青山GoFaでの開催が恒例の原画展「冬絵・展」に足を運んだものの感想を書きそびれていたのでついでに。


 四季シリーズの最終作を主にじっくりと(人がいない隙を見計らっては)眺めていた。連作の中では秋が好き。会場が狭いから仕方ないのかもしれないが、もう少しライティングに気を配ってほしいと思う。

 原画の展示は『黒鉄』がメイン。『羊のうた』文庫版表紙はこの時が初公開かな。ゲーメストの表紙イラストは珍しく感じた(冬目景の描くダルシムを見ることになろうとは)。
 来場者の交流ノート的なものに作者本人によるマホロミ告知メッセージと卯のカットがあり、その首筋にほくろが描かれているのは見逃さなかった(あれはチャームポイントに違いない)。


 GoFaではフィギュアなどコアなファンに向けたグッズを企画しているが、DVDの販売告知ポスターが貼られていた。四季シリーズをモチーフとしたクレイモーションアニメのDVD付絵本で「春・夏」と「秋・冬」の2作品、各1000部限定で6月発売予定らしい(当日のメモの断片的な情報が元なので間違っている可能性あり)。
 ストップモーションアニメの制作を担当するのは「sonic」という映像作家。