交渉人アドベンチャー PSP『銃声とダイヤモンド』に注目

 交渉人(ネゴシエーター)となり、リアルタイムで選択肢を選んで犯人と交渉、事件を解決に導く。ストーリーはプロローグと6つのエピソードで構成されており、総プレイ時間は20時間以上とのこと。6月18日発売。
 監修、演出として麻野一哉が係わっていると知り急激に注目度が上がった。ちなみに麻野一哉は『弟切草』の原案とシナリオ、『かまいたちの夜』の監督、『街』の総監督を担当した、サウンドノベルというジャンルの地位を確立した人物。
 公式サイトからダウンロードできる体験版をプレイしてみたが、いまひとつ気分が乗らない。相手の話を聞きつつ、状況によって選択肢が出たり消えたりするので、発話したいものをボタンで選ぶ仕様。相手が要求を述べている途中で口を挟むと気分を害してしまうし、逆に説明が終わった後でこちらが返事をしないのもまずい。結果として、「絶好のタイミングで相槌を打つ聞き上手ゲー」に。
 もちろん本編では、複雑な事件を扱う中での「リアルタイムで判断を迷う面白さ」があるだろうし、「プロファイリング」の項目で犯人像を洗い出して交渉のヒントを得るといった要素もあるようだが、この体験版はあまり購買意欲を高める作りではないなと感じた。もっと会話の流れが変化していく様子が欲しい。