『バクマン。』40話の感想

 JG1読切祭第2弾は、古舘春一『詭弁学派、四ッ谷先生の怪談』。怪談の語りにこだわりのある主人公のキャラクター造形が良い。個人的にはもう少し意外性があればなお良かったが、そうすると話の筋がぶれてしまうような気も。プロフィールの好きな作品で、松本大洋鉄コン筋クリート』が挙げられていた。
 ジャンプ21号に掲載された読み切り、三代川将『血風学級怪』(赤マント)が面白かったことを思い出したのでメモしておく。
 『銀魂』、マガジン派のくだりが好き。
 以下、『バクマン。』の感想。ネタバレ注意。




 亜豆の問題解決&関係前進。吹き出しにデフォルメした顔を添えて、発話者とその感情を示す手法が多用されていた。小畑健には珍しい気がする。
 掲載順位が心配なサイコー達。順位が低かった場合に修正できるように長いエピソードを避ける、というやり方は判るが、7話から3回に渡る程度の長さですらまずいんだろうか。こういう時、内容とアンケート結果をそれなりに推し量れる担当が付いていれば良いけれど、港浦の判断を安易に信頼できないことが今回提示されたのでそうもいかない。
 「コミックスが売れれば大丈夫」と言うが、それこそ圧倒的な売上でないと大丈夫じゃないと思われる。諸々の事情は知らないが、和月伸宏GUN BLAZE WEST』は打ち切られてしまった。資金繰りが難しい編集部なら安泰だろうけど、単行本はすごく売れてるのにその規模の雑誌で人気が下位ってことは考えにくい。いや、反証として『BASTARD!!』があるか…。
 福田、中井も連載開始。身内ばかりがとんとん拍子に進みすぎるなと感じたものの、連載を狙う過程で必然的にジャンプ編集部を介在した人間関係が形成されるため(アシスタントの紹介とか)、そこまで突飛ではないのかもしれない。今号の巻末コメントによると、天野洋一(『AKABOSHI -異聞水滸伝-』)、内水融(『アスクレピオス』)、濱田浩輔(『どがしかでん!』)が3人で食事に行ったようだし、先週の読み切り『ねこわっぱ!』の松本直也岩代俊明(『PSYREN -サイレン-』)の現アシスタント。