『バンテージ・ポイント』

 国際サミットが開かれているスペインで、アメリカ大統領の演説中に事件発生。映画は報道スタッフの視点で始まるが、事件が起こった後で時間が巻き戻り、今度は別の人物の視点で事件までの流れを見せるといった手法がくり返される。
 群像劇による「視点(主観)が変わることで新たな情報が提示され、それまでの自分の認識が変化する」という構造は大好物。登場人物のあらゆる言動の重みが増す。パッケージをろくに見ずに借りたのが幸いして、次は誰の視点で展開していくのかを考えながら流れを追っていく楽しみもあった。群像劇はうっすらと関係しているタイプも、今作のように濃密に絡み合うタイプも似て非なる面白さがあって良い。
 何かオススメの群像劇モノがあれば是非教えて下さい。ジャンル(映画、小説、マンガ、ゲーム等)不問。