Wii428 〜封鎖された渋谷で〜』の体験版をプレイした雑感。
 文中の言葉や地名、人名の豆知識を読める「TIP」というシステムに遊び心が忘れられていないことに何より安心した。「誘拐事件」のTIPで略取との違いを知ったりするのが基本なんだけど、一見無意味な言葉に操作方法の解説文が忍ばせられていて思わずにやり。ちなみに今作ではフィクションか実際の情報かを示すアイコンが付いている。
 ゲーム中の1時間当りの密度は濃い目。下らないBAD ENDは個人的には好きなので豊富だとうれしいが、全体的にシリアスな内容っぽいので浮いた印象を与えてしまう不安もある。
 効果音の重要性をより強く感じた。ノベルゲームは「キャラの立ち絵+背景」を基本として見せ場でイベントCGを使うものが主流で、画的なバリエーションは多くない。それに対して『428』は実写の画像をふんだんに使用することで画面が頻繁に変化する点が原因かもしれない。
 パッケージ裏の「製品版では5人を越える登場人物の運命が絡み合い」という文章が非常に気になるところ。無闇に期待感(14時まで進めると6人目の主人公が選択できるようになるのでは?とか)を膨らませると良くないので見なかったことにしておく。
 TYPE-MOONによるボーナスシナリオのアニメ化企画が進んでいるようで、主従関係がよく判らなくなってきた。まあ総監督のイシイジロウTYPE-MOON作品に魅力を感じていることや奈須きのこが『かまいたちの夜2』に影響を受けたことを何年か前に対談で語っていた経緯から、「型月信者の分だけ売上が稼げるぜ」的な考えが根底にある訳ではないと思ってるから別にいいけど。話題になるに越したことはないし。
 日本ゲーム大賞2008フューチャー部門受賞おめでとうございます。即ち東京ゲームショウ来場者には好評だったということでとてもうれしい。
 長時間並んで体験版をもらってきてくれたバイト先の社員の方、ありがとうございました。