読者層が近そうなスピリッツが主な移籍先だろうと踏んでいたものの、思いの外多い。ヤングサンデーの休刊が発表された際に、スピリッツも休刊の候補だったという記事を読んで「スピリッツを潰すなんて何考えてんだ」と思ったけど、要するに統合したかった訳ね。
 スピリッツ移籍組の中で『クロサギ』、『イキガミ』、『鉄腕バーディー』、『とめはねっ!』は、人気やメディアミックスを考えると妥当な線とはいえ一安心。『土竜の唄』は頻繁に増刷されてるから単行本の売上げは好調なのかな。
 『Dr.コトー診療所』はビッグコミックオリジナルの連載陣に加わっても全く違和感がない。というか、むしろ何故ヤンサンに載っていたのか不思議に思えてくる。
 『魔Qケン』がIKKIに来るのが一番意外だった。完全に浮きそう。
 移籍が決まらなかった作品は9月25日発売のビッグコミックスピリッツ増刊号『YSスペシャル』に続きを掲載。初めに記事を読んだ時はてっきり1号限りだと思い込んでいたけど、10月下旬にも出るのか。いつまで続くんだろう。あまりに唐突な打ち切りを避けてくれたのはありがたいとはいえ、『Odds』と『アオイホノオ』が終わってしまうのは残念。『さくらんぼシンドローム』はそろそろ終わりかなと考えていたのでそれほどでも。
 で、今回の激変において作家にとっては些細なことだろうけど、個人的に大きな問題は単行本の装丁。今後刷られる単行本の背表紙がヤンサンのロゴでなくスピリッツになってしまうとなると、統一感のなさが嫌いな自分としては非常に困る。特にコンセプトもなく「フラワーコミックスアルファ」なんていうレーベルを立ち上げたことで『7SEEDS』の背表紙が変わったこと、恨んでますよ。

                            • -

 赤塚不二夫が亡くなられた。正直な話、幼少の頃によく読んだのは『おそ松くん』くらいで特別な思い入れはなく、また以前から健康状態は良くなかったため、訃報を知った際も「ああ、また日本マンガ界の重鎮がひとりいなくなってしまったのか…」という感慨はあったものの深く悲しみはしなかった。
 言葉の重みというものを大事にしたいので、自分が心から悲しんでいない事件や事故をわざわざ日記で取り上げて「ご冥福をお祈りします」と書くようなことはしない主義なんだけど、以下の記事によると本来「冥福を祈る」という表現はふさわしくない場合もあるらしい。

 林田球ドロヘドロ』12巻は9月30日発売予定。今では本誌を追うようになったけど、魔のおまけがあるのですごく楽しみ。表紙は誰だろう。
 吉田秋生海街diary』2巻は10月10日発売。1巻が出たの去年の4月か。長かったなー。
 ドリル汁『催誘姫 〜生臭坊主は西へ西へ〜』は8月16日発売。すごくツボなシリーズなので単行本化が待ち遠しくて仕方なかった。

                            • -

 マックファン9月号に安倍吉俊のインタビュー4P。当然どういったPCでどのように絵を描いてるかという話が中心でその辺りはさっぱりなんだけど、生い立ちが興味深かった。父親が囲碁棋士で自身も目指していたが12歳で挫折して、その後あまり気力もなくニート同然の時期もありつつ助っ人でマンガのアシスタントをしたことがきっかけで美術予備校に通い、そこから3年かけて美大に入ったとのこと。今Wikipediaを確認したら伊集院光の熱烈なファンらしい。

                            • -

 8月2日発売のGAMESIDE増刊『GAME LEVEL1』(2008年Vol.1)にヒットマン河野がコラムを書いているのを見つけて、俄には信じられなかった。しかも半ページじゃなくて1ページ丸々もらって、何の関与もしてない相方の林田の写真とプロフィールまで載ってる。ゲーム好きな芸人なんて他にもたくさんいるだろうに、何故こうも知名度が低い、そしてそれほど面白くもないヒットマンを…(いや、応援はしてますよ)。コラム自体は、笑わせ所の言い回しに伊集院から吸収したような印象を受けた。あと句点が多すぎる。

                            • -