カードフェスタ

 随分と遅れましたが、12月5日に行われたカードフェスタのレポートをようやくアップしました。ごく一部の方々お待たせしました。

 国内で販売されている種々のカードゲームが一堂に会するイベント、カードフェスタ。毎年開催されており、名前だけは知っていたがあまり興味はなかった。しかし今年は友人F(浪人中)に誘われて、迷ったあげくに参加する運びとなった。
 場所は池袋サンシャイン。種々のカードゲームとは言っても、主催がHobby Japanのため自然と雑誌「ぎゃざ」で取り上げられている物に限られてしまう。ざっと見た所では、Magic; the Gathering、アクエリアンエイジリーフファイト辺りが主流といった感じ。

 私はマジック一本主義のため、興味があるのはマジックブースのみ。イベントは8人でのシングルエリミネーションの構築とドラフト、さらにプロプレイヤーと一戦交えられる卓が用意されている。構築に出たいがデッキが完成していないため、まずはカードの調達だ。トカゲ楽市(登録制のカード販売コーナー)で怪しい外人がカードを安く売っていると事前にFから聞いていたので早速行ってみる。…が、マジックの販売スペースのみ無人。強風の影響で電車の遅延はあったがそのせいか? 他に売っているのは遊戯王や美少女系カードゲームのみ。一見してオタクと判る人達が、押し合いへし合いしながら2次元美少女のカードが収納されたアルバムを嬉々として、かつ血眼でめくっている様子はある意味で一見の価値ありだ。
 ここでカードを販売していない以上、一先ず会場を出て近場のカードショップに行くか…と考えていた所、道行く人からトレードの要請が。私はファイルを持って行かなかったため、Fが応じる。相手の提案は「出:選別の秤×2 貰:歯と爪、精神隷属器、機械の行進+α」。一般的見解ではFが明らかに損であり、私なら《歯と爪》一枚すら出す気にはなれない。しかし何とした事かFはこの条件を受諾。単純な価格比較は好きではないのだが、このトレードだとざっと考えても差額は1500円以上だぞ…。止めようかとも思ったが、トレードは双方合意の上なら金額は無関係だし、そもそも二者間の交渉に口を出すのはマナー違反なので黙って見守ることに。まあFも初心者ではないし、価値を判った上でのトレードだろう。取引終了後、Fに「明らかに損だけど、思い切ったトレードしたなぁ」と声をかけるが、反応がイマイチ。もしやと思い今のトレードの内容を実用的価値・金額の両視点から説明すると、突然ヘコみだすF。こいつ気付いてなかった。何はともあれカードの調達をしないといけないので、軽い心の傷を負ったFを連れてカードショップへ向かった。


 東急ハンズ付近のカードショップ2軒で足りないカードを購入し、デッキは完成。会場に戻って後発の友人Nと合流し、いざ構築戦に参加することに。出場希望者が8人集まった段階で別の卓に移動して試合が始まるのだが、只今の待ち0人。さらにNは構築に参加しないため、Fと2人で待ちぼうけ。すぐに1人来て3人になったが、まだ5人も足りない。それでも待っていると、時間の都合でそろそろ切り上げに入るらしく、スタッフの方が4人集まり次第始めたいとのこと。その後すぐにもう1人参加者が見つかり、即座に試合開始…かと思いきや、4人しかいないためシングルエリミネーション(勝ち抜き)ではなく総当たりのリーグ戦形式にしても良いと言われた。まあ皆できるだけ多く対戦したいので満場一致でリーグ戦に決定し、いよいよ試合開始。
 こちらのデッキは青緑白コントロール

  • 一回戦 キキジキアラーム

 相手はN曰く「マイケルジャクソンの物真似してるような人に似てる人」。どういうこっちゃ。
 一戦目:相手1ターン目のバッパラから2ターン目に《Intruder Alarm / 侵入警報》!この時点で明らかにキキジキアラームであることが判明。即座に返しで《Damping Matrix/減衰のマトリックス》を貼ると、相手投了。メインにアーティファクト除去が無かったらしい。
 二戦目:マリガンからのスタートだが、色事故は無し。相手が展開するが、《Kiki-Jiki, Mirror Breaker / 鏡割りのキキジキ》等危なすぎるカードは逐一カウンターで防ぐ。《Troll Ascetic / トロールの苦行者》を中心にライフを削られるが、当然《Wrath of God / 神の怒り》で流し、じわじわとこちらのペース。《Gifts Ungiven / けちな贈り物》からの《Cranial Extraction / 頭蓋の摘出》でキキジキの存在を抹消すると、相手は少し考えた後投了。ふう。

  • 二回戦 赤バーン

 相手はF。デッキの相性はかなり悪い。
 一戦目:《Spark Elemental / 火花の精霊》《Slith Firewalker / 炎歩スリス》《Hearth Kami / かまどの神》に殴られる。何とか序盤は乗り切るが、ライフが少ないので火力がマストカウンターに等しくなっていく嫌な展開。ただ相手が火力を温存せず単発で攻めてくるため、逐一対処していけばアドバンテージを取れるこちらが有利なわけで。
 二戦目:バーンはメタ外なのでサイドから何を入れるか悩む。逆に相手は当然ランデスを積んでくるため、3色のコントロールとしては非常に苦しい。相変わらず理不尽な《Eternal Witness / 永遠の証人》で土地を回収しつつ序盤を生き延び、土地を並べていくもののライフは風前の灯火。うかつに動いても危ないし、かといってのんびりもしていられないので贈り物からの《Meloku the Clouded Mirror / 曇り鏡のメロク》でライフを削りにかかる。すると相手が《Molten Rain / 溶鉄の雨》。ここでの2点は苦しいが、かといってカウンターを使うのも…メロク能力起動で回避想定外だったらしく驚くF。あ、あとは普通に勝ちました。

  • 三回戦 5色本殿

 1児の父が相手。息子さんの付き合いで始め、対外試合は今日が初めてだそうで。試合前に握手を求めるまでの紳士ぶりには驚いた。
 一戦目:《Orochi Leafcaller / 大蛇の葉詠み》《Chromatic Sphere / 彩色の宝球》《Kodama's Reach / 木霊の手の内》…。どう見ても5色で何かしでかす気に違いない。足止めのために《Kodama's Reach》をカウンターすると、これがビンゴで相手の土地が止まる。その後《Joiner Adept / 社交の達人》等で殴られ始めたのでラスゴで流すが、返しに《Honden of Night's Reach / 夜陰の本殿》。本殿デッキか! エンチャント対策は皆無なので、毎ターン手札が落ちていく厳しい展開。たまたま引いていた《All Suns' Dawn / 全ての太陽の夜明け》でハンドを増やすなど、ごまかしつつ《Rude Awakening / 粗野な覚醒》を撃つ機会を待っていると、相手側に《Bringer of the Black Dawn / 黒の夜明けの運び手》降臨。ブリンガーまで入ってるんかい。慌てず騒がず証人→ラスゴ。ただやはり黒本殿の影響は大きく、覚醒を土地9枚で撃たざるをえない屈辱を受けることに。証人と《Orochi Leafcaller》が相打ちになり、相手ライフは2。数ターン後証人のアタックであっけなく決着。
 二戦目:マナブーストを適宜妨害しつつ、本殿を確実にカウンターしていく。贈り物でメロクを持ってきてプレイすると、予想外にもお父さんの手からカウンターが! 一体なんだ…と確認してみると《Remove Soul / 霊魂放逐》。お父さん、明らかに選択ミスです。後は覚醒でフィニッシュ。


 そんなこんなで、予想外の3戦全勝、しかも全てストレート。いや〜良かった良かった。反省点としては、細かいプレイミスとサイドボーディングの甘さかな。
構築戦は最終試合だったようなので、3回戦の相手だったお父さんに誘われて空きスペースで対戦。本殿デッキは十分に対処できるし、相手の秘蔵の白ウイニーも瞬発力に欠けるため圧勝してしまった。こんなことなら他のデッキも持ってくるんだったな。デッキ構築に関していくつかアドバイスをした後、お父さんと別れてF、Nと合流。マナーをきちんとわけまえた、良いお父さんだった。…ライフカウンターが麻雀の点棒なのは大いに気になったが。

 そろそろ撤退という頃に、イベントの締めのオークションが始まった。ラグナロクオンラインのカードゲームの、イラストレーターのサイン入りイラストとやらが1万円近い額でいくつも落札されているのには驚いた。そっちは明らかに狙った感じの美少女キャラなんだが、逆にプロプレイヤーのサイン入りカードはあまり値上がりせず。…哀しい。イベント会場のあちこちにコスプレしたお姉さんがいるのも考えものだ。そういう需要があると思われてるわけだからな…。


 会場を後にして、アニメイトで漫画を買ってから再度サンシャインに戻り、マクドナルドで夕食を取る…もといダベることに。3人で色々話しつつ、店も空いてきたので途中からマジックも開始する迷惑な客っぷりを発揮し、2時間以上居座った後に帰宅。楽しい一日だった。